東京医科歯科大学合格体験記Ⅳ

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僕が東京医科歯科大学に入学したての時に、受験を振り返って書いた文章です。

まだまだ拙いところもありますが、勢いで書ききってます笑

なんか振り返ってみると合格体験記の第4回は少し自慢臭くなってますね笑

合格体験記シリーズは全部で6作あるので、1から順にお読みください笑

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テスト二教科目は理科であった。

物理と化学の二教科を自分で時間配分して2時間で解く、という形式のテストである。

おれは高校では物理が得意ということで名を馳せるほどであったので、物理を先にさっさとやって後でじっくり化学をやろうと考えていた。

計画では物理45分、化学に1時間、見直し15分、としていた。

その計画通りに先に物理の問題用紙をめくり、

その問題を見ておれは思った・・・

 

 

 

これならいけるかもしれない!

一度絶望を味わったおれにも、再び希望の光が見えた。

そう感じたのにはもちろん理由があった。

 

物理は大問が2つあるのだが、

大問1も見た感じだいたいの設問の答えの導き方が瞬時に頭に浮かんだし、

大問2にいたってはほとんど同じ問題をすでに「物理教室」という問題集でやっていたのだ。

よし!物理は1時間かからずほぼ満点を狙っていける!

 

この物理でいい流れをつくってしまおう。

そう思って興奮気味に大問1にとりかかった。

 

問1、2、3、4をリズムよく解いていく。

しかし、途中問2の答えに極端な値を代入することで導かれた式の妥当性をはかろうとしたが、自分の物理の感覚に合う値ではなかった。

何度計算しなおしても計算ミスは見当たらず5~10分悩んでしまい、時間をロスしてしまう。

このことで時間も失い、若干の焦りは生じたものの、

まだ、いける!という感覚はなくなっていなかった。

 

 

さぁ落ち着いて解いていこう。

問5,6,7は少し条件が複雑になり、計算も煩雑になったがなんとか答えを導き出す。

ここでも時間を費やしてしまい、この時点で40分ほどたっていた。

しかし、おれにはまだいけるという確信じみたものが心のどこかにあった。

 

そう、次の大問2だ。

この問題は確実にやったことがあるものだった。

金属導線中の電子の動きを題材とする、よくある問題である。

逆にいえばこの問題を落とすことは許されなかった。

確実に解いてやる、そう意気込んで問題に取り掛かった。

すると、やはり一度解いたことがある問題だけあってスラスラ全問解けた。

記述も完璧に書けて、それぞれの答えも見覚えがあったのでものすごくいい感触を得た。

 

 

きた。

 

これはまだ不合格が決まったわけじゃなさそうだ。

 

物理50点は普通にありうる。

 

いける、いける、いける。

 

高揚感がおれを包む。

得意教科であった物理がおれを救ってくれたのだ。

 

 

 

物理との出会いは高1で履修した理科Aという授業でであった。

理科Aとは物理と化学が合わさった教科で、おれにはとても興味深かった。

高1の時は勉強を全然せず、英語なんかは学年365人中200番台であったおれも、理科A・理科B(生物と地学)・数学だけは勉強していて、

理科Aでは学年1位をとったこともあった。

また高2となり理系に進んで一発目の定期テストの物理で学年2位となり、

物理の先生に「おまえは物理のセンスあると思うわ」と言われたこともあった。

高2からずっと勉強してきた教科だった。

一番興味がわいて、一番解いていて楽しい教科だった。

 

リードαという問題集の問題はほぼ全部2・3回解いたし、

ほかにも物理のエッセンス、ラクラクマスター、物理教室、名問の森、という参考書はこなしていた。

物理で県一番になり偏差値80をとったことも、全国医進模試では全国10位になったこともあった。

一番自分の武器になる教科だったのだ。

 

 

その物理が、今やこの受験本番の流れを完全に引き寄せた。

これは必然的なことだったのかもしれない。

 

「受験では苦手をなくしたうえで、武器となる教科があるとよい。」

その意味が身にしみて分かった。

 

 

 

しかし、

いつまでも感動にひたっている時間はなかった。

慎重に解いたこともあり、化学を解く残り時間が1時間ほどしかなかった。

やってやる、化学。

そう思い化学の問題用紙をめくる。

続く。

 

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Photo by wikipedia

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