英語の苦手な医学部生が、失敗を重ねて見つけた4つの勉強法

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次郎作です。

 

今回の記事では、僕がタイに海外臨床実習に行くために1年間以上頑張ってきた英語学習の中で、

特に効果があった4つの勉強法をご紹介したいと思います。

僕は高校生の時から英語がずっと苦手で、大学3年生くらいの時にはTOEIC500点台でした。

ずっと持ってきた英語への苦手意識を払拭するために色々な勉強法を試して試して、どうにか辿りついた勉強法です。

きっと同じような境遇の多くの人に有効なはずです。参考にしてみてください。

 

 Ⅰ.  「発音」

まず1つ目ですが、一度も勉強したことのなかった「発音」を勉強しました。

勉強してみると分かりますが、なぜ義務教育で「発音」が重視されてこなかったか(少なくとも福井では重視されてなかった・・・)疑問になるくらい、「語学の基本あることが分かります。

英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる

“英語耳 発音ができるとリスニングが出来る 松澤喜好著”

僕は英語耳“という参考書を用いました

この参考書の中に日本人が発音を学ぶべき理由が明記されています

写真 2015-05-10 13 14 37

[英語耳 p15 より]

 

これが、僕みたいな日本人が英語を聞いた時の脳の動きです。

こんなに正確に僕がリスニングの時に頭の中でしていることを、文章にしてくれる人いなかったです笑

英語が苦手な人にはこの気持ちが分かる人がたくさんいると思います。

しかし、これが発音をしっかり学んで、「bat」と「but」の違いが分かると、こうなります。

写真 2015-05-10 13 20 45

[英語耳 p16 より]

正直、僕は今も発音クソ下手くそですが、昔の僕から比べるとだいぶマシになりました。

リスニングも圧倒的に楽に聞けるようになりました。

家で英語を勉強する時は、毎回最初の30分ひたすら発音をやっていました。

この英語耳“にも書いてあることですが、発音は素振りのように反復練習が必要なものです。

英語の発音が口に馴染んでいないと、正しい発音が口からなめらかに出てきません。

 

 

 

 Ⅱ.  「音読・シャドーイング・リピーティング」

2つ目は、読むスピードとリスニング能力を劇的に上げてくれた勉強法

「音読とシャドーイングとリピーティング」です。

 

僕はこの参考書を使っていました。

みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング(CD BOOK)

“みるみる英語力がアップする 音読パッケージトレーニング 森沢洋介著”

音読の説明はいらないと思いますが、「シャドーイング」と「リピーティング」に関しては説明を入れようと思います。

シャドーイングとは、受験勉強の時などにも話題になったので、分かる人も多いと思いますが、

聞いた英語の音声に、少し遅れて繰り返していくトレーニングです。

シャドーイング

[音読パッケージトレーニング p23 より]

リピーティングの説明は、音読パッセージトレーニング”から引用します。

ポーズ(休止)のある音源を使いモデル音声を1センテンス、あるいは1フレーズ聴きポーズの間に、そっくり繰り返すのがリピーティングです。単に、音声を繰り返すだけではなく構造・意味をしっかり理解しながら行います

リピーティング

[音読パッケージトレーニング p22 より]

 

日本語でリピーティングを行うことは容易です。

それは、イントネーションも文法も語彙も大体の文章構造も理解していて大量のストックが頭の中にあるからです。

しかし、英語で同じことをしようとすると、かなり難しいことが分かります。

 

しばらくトレーニングをしてみて、僕はこのリピーティングの練習が英語の勉強の中で一番効果があった

のではないかと感じるくらい、リピーティングの効果は絶大でした

聴いて理解した音声を一時的に保持するため、リスニング時の理解が跳ね上がります。

シャドーイングのように、その瞬間に聞こえている音声だけを理解している間は、「単語」レベルの理解しか出来ていなかったようです。

 

 

 Ⅲ.  「瞬間英作文」

3つ目、日本語→英語の変換を一人でコツコツと行う「瞬間英作文」です。

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)

 

僕みたいに英語が苦手な人って、結局「英語が話せない」「英語が口から出てこない」から、事あるごとに英語への苦手意識が高まっていくのではないでしょうか。

まぁ、少なくとも僕はそうでした笑

話題のスカイプ英会話をしてみる→「全然話せない」→英語勉強するの辛いなぁ→サボる

語学留学してみる→「全然話せない」→外人と話すの気まずいなぁ→日本人の友達と遊ぶ

実体験です笑

 

僕の場合、直接的に「英語を話すことへの抵抗」をぶち壊してくれたのは、

タイ留学に向けて大学が行ってくれた毎週月曜日2時間の「英語で問診のレッスンでしたが、

もっと潜在的に「お、意外と英語も口から出てくるようになるんだ・・・!」と実感させてくれたのは、

この「瞬間英作文」という参考書を使った勉強法でした。

写真 2015-05-10 14 16 21

[スラスラ話すための瞬間英作文 シャッフルトレーニング 森沢洋介著 p24 より]

 

やることは、ものすごく単純。

①左のページの日本語を見て、英文を作って発音してみる

②右のページの英語を見て、答え合わせ

③正解の英文を何も見ずに何回か音読し、英文をなじませる

を、永遠と続けるのです笑

 

もちろん、これだけで話せるわけではなく、最終的には実践の場が必要だと思っていますが、

この「瞬間英作文」で英語を話すときのハードルを下げておくことは、英語に苦手意識がある人にとってはかなり役に立つと思います。

 

実際、「何か言いたいことがある」→「それを英語にしてみる」という作業は、目の前に外人がいて英語を話そうとするときと同じステップです。

何冊もの参考書で、超高速で上記の1~3のステップを回せるようにすると、自分で思っている以上に「英語が口から出てくる」時がきます。

 

僕みたいに、英語への苦手意識があるけど、外人たちに飛び込む勇気のないシャイな人は試してみてください笑

 

 Ⅳ.  「多読多聴」

最後に紹介したい勉強法は、「多読」と「多聴」です。

これは、どの英語学習サイトや英語学習本でも紹介されていることだし、とても単純なことなので、説明は要らないと思います。

ただ、ひたすら英語を読んで、英語を聴く、だけです。

 

では、僕が何を読んだり聴いたりしていたかを紹介します。

 

まず、読んでいたものとしては、医学部で高学年になれば一度は耳にする「UpToDate」と、アメリカの医療サイトの「Medscape」というものを読みまくってました。

医学系の英文を読んだのは、医学英単語も同時に身につけたかったからです。

uptodate

UpToDateとは、最近の医学知識を、その分野の権威が1つ1つ根拠となる論文を示しながら説明してくれるサイトです全世界で読まれるよう、かなり簡易な英語で書かれているのでとても読みやすいです

UpToDateを個人で読むためにはお金がかかるので、大学の図書館で印刷したりiPadに送信したりしていました。

外部からでもvpn接続というものを利用すれば、大学の回線を利用できます。詳しくは自分で調べてみてください。(タイからでも出来ました)

medscape

また、「Medscape」というサイトでは、特に、症例の説明を読んで考えられる疾患を選ぶ、というクイズ形式のケーススタディをずっと読んでいました。

他の医学生たちの正答率なども出るので、面白いです。

答えの疾患についての説明もついているので医学の勉強にもなります。

 

 

聴いていたものは、とても有名な「TEDとい動画です

TED

気に入っている動画については、個別に記事を作っているので読んでみてください

“TED動画紹介記事”

 

元々知的好奇心の旺盛な僕は、英語を聴きつつ知識も増える「TED動画が大好きで、

iPhoneにダウンロードしておいて、何かの移動中などはずっと聴いてました。

 

 

 

しかし、この「多読多聴」という勉強法には、1つ問題点があります。

「僕みたいに本当に英語が苦手な人は、英語を読み続ける・聴き続けること自体が困難」

という点です。

 

これには、本当に悩まされました・・・

英文を読んでいても、気付いたら違うことを考えたり眠くなったりするし、

TED動画を英語字幕で見ていても集中が切れた瞬間、意味が追えなくなってしまうのです。

多分、半年くらいずっと辛かったです。

それでも、暇さえあれば英文を読んで、英語を聴いてました

根気よく、上記の「発音」「音読・シャドーイング・リピーティング」「瞬間英作文」をしながら、「多読多聴」を実践していました。

 

 

 

続けていると、

ある時期にまず、「TED動画が英語字幕で難なく聴けるようになりました。

すると、動画を見るの自体は楽しいですから、さらに「多聴」するようになります。

 

その後、「UpToDateが、読書感覚で読める」ようになりました。

元々読書好きですから、さらに「多読」するようになりました。

今振り返ると、完全にあの時期が僕の「英語学習のブレイクスルーポイント」だったと思います。

それ以降は、「英語を読むことも聴くことも抵抗がない」はない上に、僕の知的好奇心が半端ないことから、

さらに「多読多聴」が進むことになります。

 

確かに、英語が苦手な僕たちにとって「多読多聴」はかなり修行のような勉強法です。

でも、あきらめずに続けてみてください。

きっと僕のように、大いなる飛躍の時がやってくると思います。

 

 

最後に

 

英語が苦手なみなさん、いきなり高みを目指さないでください。

「ネイティブスピーカーとペラペラしゃべる」なんて、英語が苦手な人がいきなり目指しても挫折するだけです。

そんなの英語が得意な人、英語で食べていこうとしている人に任せましょう。

それか、最終的な目標に掲げておいて、もっと直近の目標を立てましょう。

 

 

グローバル化が進み、英語嫌いの僕たちだって「英語で情報収集」くらいは当たり前に出来ないといけない時代がやってきています。

まずは「難なく、英語を読んだり聴いたり出来る」くらいを目指してみてはどうでしょうか。

 

 

 

「英語を学ぶ」

 

のではなく、

 

「英語で学ぶ」

 

ことが出来るようになると、楽しいですよ。

 

 

 

 

長文、読んでいただいてありがとうございました。

 

僕は昔から英語が苦手でずっと苦労してきました。

この文章が、同じような境遇の人の役に立つことを願って、筆を置こうと思います。

 

次郎作

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