男4人、クリスマスを四国88寺お遍路参りで過ごした思い出書くよ

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お久しぶりです、次郎作こと布施田泰之です。

最近は、患者さんの数が増えて多忙な日々を送っていました。

今日12/31も当たり前のように病棟行ってきましたよ笑

 

さて、今回はクリスマスの思い出、特に去年の国試前のクリスマスの思い出でも書こうかなと思います。

 

去年の僕は医学部6年生で、2ヵ月後の2月のはじめに110回医師国家試験を控えた受験生でした。

 

国試受験生がみなが願うことがあります。

「一発で国試に受かって、来年から医者になりたい!」

という願いです。

 

僕は思いつきました。

 

「そうだ!このみんなの願い、叶えにいこう!」

 

2015年12月22日

2015年12月23日

 

2015年12月21日から12月25日の4泊5日で、

僕は、四国にある88個の寺をまわって、祈りをささげる

「四国88寺 お遍路参り」

の旅に出ました笑

 

「国試に受かりたいから、国試に受かるように祈ってくる」

という、単純明快な動機で、

国試直前の大事な時期を消費してきました笑

 

 

当時の多くの読者(両親、親族含む)が心の底から、

こう思ったでしょう。

(国試に受かりたかったら、勉強しろよ!!)

 

 

 

だが、それは違います!!

 

なぜなら、

僕は自分だけが受かればいいなんて、これっぽっちも思っていなかったからです!

 

88寺で祈ったこと、それは、

「日本全国の国試受験生が、全員受かって同級生全員で医者になれますように!」

 

そして!

そんなけなげな祈りを捧げる僕を通りすがりの神様が見て、

(ほぉほぉ、みんなが自分の合格で必死な中、見上げた医学生もいるもんじゃ。

 この子には国試の合格を保証してあげよう)

 

ってなって、

国試合格を掴む作戦だったんです!!!笑

 

 

話が逸れました。

去年のクリスマスの思い出の話をしましょう。

12月21日に京都で集合した僕たちは、友達の車でお遍路のスタートである、徳島県に向かいます。

22日の朝、メンバーの一人が徳島阿波おどり空港に飛行機で到着し、88寺を回る旅が始まりました。

4人で車でのお遍路旅なんですが、運転できる人が1人しかおらず、

1400kmの道のりを、その一人で毎日13時間以上運転して旅を続けていました。

 

この労力の偏在化が、「クリスマス、ガスト・ジョイフルの変」を起こす背景となりました。

 

お遍路参りを4泊5日で成し遂げるのはかなり大変です。

 

一日目の第9番「法輪寺」

その横にある、うどん屋さんでの会話です。

店主「お、若いのにお遍路参りとは見上げた若者だね」

僕たち「ありがとうございます」

店主「車かい?」

僕たち「はい!」

店主「何日でいくつもりなんだい?」

僕たち「4泊5日でいこうと思ってます」

・・・

・・・

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

!!!

店主「むりだよぉ~~~~!!!むりむり!!!!」

 

 

店主「おれが保証する、それは、ムリ!!!」

 

 

 

 

僕たち「笑」

 

布施田「そのありがたいお言葉、録音させてもらってもいいですか?」

 

店主「4泊5日?ムリだよ!!むりむり!!!」

 

僕たち「ありがとうございます!!!」

 

 

その後から、毎日13時間以上車の中で過ごし、睡眠時間は3時間だけ、といったストイックな日々を過ごしました。

 

この旅、一番誰がつらいでしょうか?

 

もちろん、運転し続けるドライバーの友人(仮名 島)です笑

 

しかも、なんということでしょう、

友人のひとりは(仮名 辻)は、

何度注意しようが、助手席で寝続けます。

 

僕だって人のことは言えません。

お遍路ころがし(お遍路さんの心を折る、一番の難所)で、

2時間以上細くて険しい山道を運転する場面があるのですが、

その時に、

いびきをかいて口を開けて寝ていたのですから!

(3泊4日で東京から京都まで500kmママチャリを漕いだ翌日だったので、許してください笑)

(お遍路ころがしを乗り越え辿りついた第12番 焼山寺にて)

 

超人的なドライブ体力を持つ友人 島にだって、肉体的疲労・精神的な疲労が蓄積されていきます。

 

 

そんな中、お遍路参りを続け、僕たちはどんどんと悟りを開いていきました。

旅を始める前のまだ幼さの残る写真

旅も3日目、悟りを開いた後の、

道後温泉での写真

「同郷の4人の志士 道後温泉にて」

明らかに悟りを開いたぼくたちは、

どんなことだって許せる寛大な心を得た、はずでした・・・

 

そして、実質の最終日、

2015年12月24日が訪れました。

 

この日は、今まで1日で回ったことのない個数、

30もの寺を回らないと1日を終えられない計算になっていました。

 

しかも、夕方にはリフトの時間制限のある三角寺もあり、いつも以上に時間的制約が多かったのです。

 

各寺での、はしゃぎは最低限に抑え、仕事をこなすように寺を訪れ、写真を撮ります。

 

その三角寺にも、あと数分というところで最終リフトに滑り込みました。

「今日からここを県境とする」第65寺三角寺にて

 

この日は最後には香川県に入るので、27個ほど回りきった時点で、うどんを食べようと決めていました。

もう、その日を始める時点で行く店も決めて、

そのうどんを食べることを楽しみに4人、スクラムを組んで頑張っていました。

 

いや、

実はそのうどんで4人はやっと繋ぎ止められていたに過ぎないのでした。

 

 

27個目の寺を終え、

僕たちは嬉々として、そのうどん屋に向かいました。

4人とも飢えるほどの空腹を、目標の寺を終えるまで我慢してました。

 

(12月24日のクリスマスイブにおれたち何やってんだ)

 

という気持ちを全員が、持ち合わせていたように思います。

 

 

しかし、誰も口には出さずにやってきました。

口に出さないことが、4人のきずなを確かめる行為のようでもありました。

 

 

その、

楽しみにしていたうどん屋につきます。

 

 

僕たち「・・・・・・・・・」

 

しかし、4人とも無言でした。

 

楽しみにしてたうどん屋についたら、普通テンションが上がって口数が増えますよね?

 

でも、無言でした。

 

 

 

それもそのはず、

もう営業時間を終え、真っ暗の店がそこにポツネンと佇んでいたからです。

 

 

(おい、営業終えてるとか聞いてねぇぞ)

という思いをかき消すほど、

(なんで誰も営業時間のこと気付かなかったんだよ!)

という理不尽な怒りが全員の心を支配しました。

 

極限の疲労・眠気・空腹が4人のイライラを絶頂まで高めていました。

 

 

もう時計は21時を回っていました。

 

その時点で他に空いているうどん屋を探しましたが、あるはずもなく、

どこでクリスマスイブの夜ご飯を食べるか、という議論はヒートアップしました。

 

決着のつかない議論に、

僕はみんなのイライラを刺激してしまうのを覚悟で言いました。

 

布施田「みんな、どうする?さすがにお腹が減って死にそうだよな」

 

布施田「今からテキトーに道を走って、何か食べるところがあれば、そこでもいいか多数決をとることにしよう」

 

布施田「そして、4分の3以上の票を集めたら、もうそこの店で食べることにしよう」

 

布施田「まずは、第一回の決議を始める。コンビニ飯はありか、なしか。」

 

 

佐藤(仮名)「反対の意を表する!!!」

 

辻「はんた~い!」

 

島「有り得ない」

 

布施田「全会一致で、コンビニ飯は却下とする!!」

 

 

次に、ファミレスのガストが見えてきました。

布施田「次の議題であるが・・・」

僕の言葉をかき消すように辻は言いました。

 

辻「ガストだけはやめてくれ!!!」

 

辻「た、頼む・・・ガストは苦手なんだ!!!」

 

投票前に辻は、みんなにくぎを刺してきました。

しかし、ここは民主主義に委ねることになります。

 

布施田「多数決を断行する!!!」

 

佐藤「・・・辻、すまない。空腹が堪えられない。ガストに一票。」

 

辻「・・・!!?」

 

島「おれは実際ガスト賛成でも反対でもないが、みんなの空腹を汲んでガストに一票入れさせていただく」

 

辻「お、お前ら・・・!!?!!?」

 

みんなが、最後の投票者である僕の方を見ます。

布施田「・・・3人の気持ち、よ~く分かった」

 

布施田「おれの意見で多数派が決まる・・・」

 

布施田「おれは所詮、公明党にすぎない、か・・・」

 

・・・

・・・

・・・!!!

辻「も、もしや!?!?や、やめろ!!!」

 

・・・

・・・

・・・

布施田「ガストに一票!!」

 

辻「バカヤロー!バカヤロー!なにが平和の党だ!!!」

 

辻「こんな議会、バカヤロー解散だ!!!」

 

全員「バカヤロー、バカヤロー、バカヤロー!!」

 

 

そうして、みんなのイライラはピークのまま、

ファミレスのガストに入ろうとしました。

 

すると、なんと隣にジョイフルという別のファミレスがありました。

全員「全会一致で、ガスト案撤回、ジョイフルへ向かう!!」

 

ということで、2015年のクリスマスイブは男4人でジョイフルですごしました笑

「疲労・空腹・イライラが最高潮の3人」

 

「ジョイフルのごはん」

 

「ご機嫌に戻る3人」

 

 

 

その後、その日30個の寺を終えて、高松の駅前のホテルに着きます。

 

コンビニで買ったちゃちなケーキとシャンパンをみんなで食べました。

題名「談笑する志士 左から島、布施田、辻、佐藤」

 

 

次の日は、

4人で盛大に寝坊して、

(犯人は見つからなかったが、何者かに目覚まし時計が止められていた・・・笑)

ドライバーの島は、自分だけのために開かれた追いコンに遅刻するはめになったのでした・・・笑

 

 

 

これが、去年2015年のクリスマスの思い出です。

医師国家試験の直前にも関わらず、全力で楽しみました笑

 

 

このお遍路参りは僕の数多くの旅行の中でもかなり思い出深い旅となりました。

もっといろんな思い出があって、全部書きたいのですが、

それはまた今度ですね笑

 

↓今年も1年終わりますね。応援よろしくお願いします。

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