次郎作こと、布施田泰之です。
僕は今、国試直前だという時期に旅にでています。
“国試直前の2か月間「旅をしながら国試は受かるのか」やってみます”
↑この記事で詳しくは、説明しています。
その様子をブログで公開してSNSにものせていたら、先輩の医師の方から注意を頂きました。
「患者さんが君のブログを見せてきた」というのです。
その患者さんがどのように先生に言ったのかは詳しくは分かりませんが、
大方は予想が出来ます。
「先生、こんなふざけた医学生でもお医者さんになれちゃうんですか」
「先生、私はこんな不勉強なお医者さんに診てもらいたくないです」
といったことだと思います。
僕はこのことを深刻に受け止めました。
たしかにその通りだ、と思うことがあったからです。
僕は、
医師という職業は、無知であることが罪になる職業だ
と思っています。
その時代の標準的な治療法を知らず患者さんに適切な治療を施さず不利益を与えると、
訴えられたら負けます。
多くは、業務上過失致死傷罪に問われます。
こんな職業は珍しいと思います。
学校の先生が無知でも、生徒にバカにされるだけです。
公務員が無知でも、無能と罵られるだけです。
しかし、医師にとって無知であることは、明確に「罪」です。
僕は、そのような職業を志してきたんだ、ということを忘れていました。
いや、
もっと言ってしまえば、
「来年から医師になるんだ」ということすら忘れようとしていたのかも知れません。
学生であることの気楽さにかまけ、
来年から医師として働くという責任の重さから目を背けたかったんだと思います。
僕は、今回の先輩医師からの連絡で、
気を引き締めて勉強することを心に誓いました。
そして、この誓いは、
国家試験に合格し来年医師になってからも心に留めておこうと思っています。
旅は続けていくことになると思いますが、
それは旅も僕にとっては勉強することと同じくらい大切なことだと思っているからです。
しかし、僕はどこかで、
「知らないことが罪になる世界」に来年から身を置くことになることを忘れていました。
これからは、そのことを念頭に置いて今まで以上に「旅と勉強を両立する」ことを意識していこうと思います。
こんな僕ですが、これからも応援よろしくお願いします。
同じく110回の国試を受ける医学生です。
最近、勉強の気晴らしに楽しませていただいています。
もちろん僕らは将来的に「無知が罪になる」職業になります、しかし僕らはまだ医者ではありません。
正直、旅をしていようと、していなかろうと、まじめに勉強しようと、していなかろうと、自由だと思っています。
無知を医者にしないために国が医学生に課しているのが国試なのですから。
無知であったら医者になれない、それだけのこと。
それ以外の部分で他人に文句を言われる筋合いはまったくありません。
試験に受かろうが落ちようが個人の自由だし、ましてや不道徳的なことをしているわけでもないのに文句をクレームをいう人の神経がわかりません。
勉強する=他のことはなにもしない、ではないのに。
僕らは医者にもなれていないのに、患者からクレームを受けなければいけないのでしょうかね。
権利と義務の境目がよくわからなくなりました。
まぁ、これが笑い話になるようにお互い合格するとよいですね!
あと2か月切りましたね、がんばりましょう。
コメントありがとうございます。
擁護していただいて、とても元気が出ました。
僕も、理論的にはKさんのおっしゃる通りだと思います。
しかし、僕はどんな意見にもどんな人にも耳を傾けて向き合える医師になりたいと思っています。
理解できない人を切り捨てて、自分の人生から切り離して生きていくことは簡単ですが、
それじゃちょっと寂しいなと思います。
だから今回僕は、注意を無視せず自分の気持ちを記事にしたわけです。
これで相手の方に理解して頂けるかは分かりませんが、理解してもらおうと誠意を尽くすこと自体はとても大切なことだと思います。
コメント本当にありがとうございました。
なんだかんだ言っても、こういうコメントを頂いてものすごくうれしかったです。
旅も続けますし、国試勉強も頑張ります。
お互い合格しましょう!!お遍路参りでも、Kさんの合格も祈ってきます!!
私は天邪鬼なので心情的には擁護したいところですが、
既にそういうコメントもあるのであえて苦言を一つ。
今回の件において学ぶべき点は、「知識を得ようとする努力を怠っている」
という点ではなく、そういった「指摘を受けた」という点にあると思います。
医者というのは、病院において従業員であるとともに商品でもあります。
一般に消費者は陳列されている商品の質を平均値で評価します。
1人の開業医が怠惰であるのならその医院が潰れるだけですが、
1人の勤務医が怠惰であれば病院全体に悪影響を及ぼします。
極端な例をあげれば、
あなたの務める病院に世界的名医がいたとして、
その先生の治療を受ければ快復する患者さんが、
名医の評判より先にあなたの評判を耳にして、
その病院を敬遠し、結果として不利益をこうむる可能性もあります。
医療人にかぎらず、昨今では情報リテラシーの低下が問題となっています。
個人の主義主張をその責任の範疇において通す分には何も問題ありません。
しかしそれを衆目に晒すことで様々な影響が及ぶということを忘れてはいけません。
もちろん、影響には良い物もあるでしょうからSNSなどは汎く使うべきでしょう。
ただ今回に限って言えば悪い面が出た、ということです。
印象的には、コンビニの冷凍庫に入った写真を掲載する行為と近しい物を感じました。
国試はあくまでも知識を試すものですが、それ以前にいろいろなものに触れることは
人として医師として大きく成長を促すと思います。
これからも頑張ってください。
Furuyaさん、コメントありがとうございます。
僕を思っての優しさを感じました。厳しいご意見ですが真摯に受け止めようと思います。
特に「コンビニの冷蔵庫に入った写真を掲載する行為に近しい物を感じた」という言葉は、
僕にとって無視することのできない事実だと感じています。
今回批判的な意見もいただいて、おかげで1つ成長できたと感じています。
ありがとうございました。