「なんで、お遍路参りをしてるんですか?」
第42番札所 佛木寺にて、僕ら4人は問いかけられた。
「・・・・・・・・・」
全員が答えに詰まった。
そして、88寺を回りきった今も、
あの時の正しい答えは分からない。
ただ、来年から社会人となる等、人生の区切りである今回のタイミングで、
この4人で四国88寺お遍路参りをしたことで、僕たちの中の何かが変わったことだけははっきりと感じとった。
それは写真を見て頂ければ分かるだろう。
お遍路参りを始めた直後、第1番札所 霊山寺に向かう車中での写真
まだ、あどけなさが残る。
次が、お遍路参りも菩提の境地に入った時の写真である。
[『日本を未来を思う同郷4人の志士たち』松山,道後館にて]
また、
僕だけを見ても、かなりの成長が見て取れる。
お遍路前は、いつものように顔を隠し自信のない様子がうかがえる。
次は、涅槃の境地である香川県の1つ目の寺、第66番札所 雲辺寺での1枚である。
[『今日からここを県境とする』88寺最高地点の第66札所雲辺寺にて]
まるで、漫画ワンピースにおいて海軍の最高戦力に相当する「大佐」級のオーラだ。
これから僕が綴るのは、
小説のような精巧に作られた文章でも、
伝記のような偉人を追って書かれた文章でもない。
同じ故郷、同じ母校を持つ、若者4人が「四国88寺お遍路参り」を3泊4日で行った時の、
等身大の、ただの備忘録である。
5年後、10年後の自分たちのために、
書いていきたい。
そんな文章が、どこかの誰かの支えになることを祈りながら。
【第2話】高校の同級生4人での四国88寺お遍路参りが決定するまで
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