ネット世代の医師国家試験の勉強法 “僕が一度も文字を書かずに国試に受かった方法”

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こんにちは、次郎作こと布施田泰之です。

僕は今、東京医科歯科大学の研修医1年目として働いています。

 

半年ほど前、僕は「110回 医師国家試験」を受験し、合格しました。

少々特別な理由↓があって、

国試直前の2か月間「旅をしながら国試は合格するか」やってみます

あまり勉強時間を確保できなかったので、

かなり特殊な勉強法で、医師国家試験を乗り越えました。

 

その勉強法は僕なりに考えて効率を追求して辿りついた勉強法で、

もしかしたらこれからのネット世代にはこういった勉強法が流行るのかもなぁ、と思ったので、

僕が行った勉強法を詳しく解説してみたいと思います。

 

まず、僕がやった勉強法の概要が分かりやすいように、特徴を箇条書きにしてみようと思います。

 

1.国試勉強中に1度も文字を書かない

2.使う教材は、「QBオンライン」のみ

3.主なコンセプトは「問題を解いて、Wordでノートを作って、後はひたすら読む。復習命」

 

大まかに勉強法を概説してみます。

1.QBの1周目問題(国試過去問のうち基礎的な問題)を解きながら、Wordノートを作る。

2.ノート復習しながら、どんどん1周目問題を解き進める。

3.1周目問題が解き終わったら、1周目問題以外もWordノートを作りながら、問題を解く。

4.ノートを復習しながら、国試の過去問7456問解き切る。

5.作成した2000ページほどのノートを復習する。

image

こんな感じです。

最終的にどのノートも5回は復習しました。

けっこうやっていることはシンプルです笑

 

 

 

では、細かく僕がやった勉強法を解説していきます。

まず、使ったものは、メディックメディア社の「QBオンライン」というサービス、パソコン、Google DriveのWordオンラインの3つです。

QBオンラインとは、これまでの国試勉強の中心であった「QB(クエスチョンバンク)」という国試の過去問集のオンラインサービスです。

僕は今回、国試勉強の教材をQBオンラインだけに絞りました。

他にも、国試勉強のツールとして有名なものにビデオ講座(MEC,TECOM)がありますが、

僕が勉強教材をQBオンラインだけに絞った理由は2つです。

1.ビデオ講座は長期的な勉強には記憶に残りやすく効果的な勉強法だが、自分が知っていることも知らないことも同じ重みづけで提供される上に、講義形式という形式から、短期的な効率で見るとかなり低いこと。

2.QBオンラインから得られる情報だけでもしっかり全て自分のものに出来れば、国試に合格できるという確信があったこと。

です。

 

次に、勉強法を考えました。

国試の勉強効率を上げる上で大事なことは、

「国試受験生全ての人に向けて作られている勉強教材のうち、いかに自分が知っている知識・解ける問題を飛ばして、知らない知識・解けない問題に焦点を当てるか」

だと思ったので、

国試の過去問を解きながら、わかる問題・知っている知識はすっ飛ばして、

問題が解けようが解けなかろうが、自分が知らない知識が解説されていたら、

その全てをWordにドラッグアンドペースト(or スクリーンショットで貼り付け)してノートを作成し、

復習していきました。

(Google chromeでQBオンラインを開けば、ドラッグ&ペーストできました笑)

具体的なやり方は、

国試勉強法

上の画像のように、QBオンラインとGoogle DriveのWordオンラインを並べて開き、

ドラッグ&ペースト(or スクリーンショット)でワードにノートを作っていきます。

Google driveのWordオンラインを使った理由は、当初は友達と共有することを考えていたことと、もっと単純に僕の安いパソコンにはWordが搭載されてなかったからです笑

 

問題を解いていく上で大事な意識としては、

「目の前の1問を解けるようになることが目的ではなく、この1問にまつわる知識を身につけることによって国試本番で類似問題を解けるようになることが目的」

だと思って勉強することです。

そうしないと、問題についている解説が「無駄に長い」と勘違いして貪欲にすべてを覚えようとしなくなります笑

 

僕の勉強法は基本的には、7546問に対してこの作業をして、あとは復習するだけです笑

コピー&ペーストでノートを作ることで、尋常ではないくらい早くノートを作ることができます。

 

そのノートの復習を理想としては、

問題を解いたその日に1回目の復習。

問題を解いた次の日の朝に2回目。

その問題が含まれる科が一通り終わった時に3回目。

大きな区切り(1週目問題が終わったとか模試の前)で4回目。

国試直前で5回目。

5回くらい復習します。

 

ノートを読み直しながら復習するんですが、僕はこの読み返して復習するときも2つのレベルで復習していました。

想起の復習と精読の復習です。

想起の復習とは、ノートをさらさら~っと読み流しながら「あぁ~こういう問題でこういう知識あったね~」くらいの軽い気持ちで復習します。

別にそこまで覚えようとはせず、思い出すことをメインにやります。最初の2回くらいはこの復習です。

3回目の復習くらいで、精読の復習をします。

ノートに書いてあることを一字一句残らずなめるように読んでいき、3大症状とか覚えるべき項目がきたら暗唱できるようになるまで唱えます。

この精読の復習はけっこう時間がかかります。

そして、4回目以降ではまた想起の復習をするんですが、この時に少し負荷を増やして、3回目の復習で覚えた項目についてはちゃんと暗唱できるか試してみます。

僕は、こうやって復習していました。

 

 

 

 

そうやって、7546問の問題を解き、1892ページのノートを復習して、

110回医師国家試験も合格しました。

image

(禁忌肢1問ふんでる!)

根をつめてやれば数か月でも出来る勉強法だと思います。

ぜひ、参考にしてみてください!!

 

 

最後に、

最近研修医として働く僕のもとにも学生がつくので、

いつも話をしているんですが、

働いてみると国試の勉強なんかより、

寿司屋で2年間バイトして得たことの方が仕事に役立っていて、

部活で身につけた体力の方が仕事を支えていて、

留学のために勉強した英語力の方が必要とされて、

一人旅で鍛えられた度胸の方が大切になっているのを感じます。

 

この記事を検索してくれている医学生の人たちには、

学生であるうちに、好きなことをやってもらいたいなと切に思います。

「人生の夏休み」と例えられる大学生生活はもう二度とやってきません。

 

国試前だからと言って、盲目的にひたすら勉強するのではなく、

効率よく勉強して空けた時間で、旅行でもバイトでも読書でも好きなことを思う存分やりましょう。

働き始めたら長期休みはとれなくなる、って話は耳にタコができるほど聞いていると思いますが、

実際働き始めて本当に長期休みとれないんだって実感すると、結構絶望しますよ笑

 

 

では、僕の国試勉強法でした!!

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COMMENTS

  • とある薬学生

    究極の効率重視によって、なし得た業であると認識しています。
    要領よく勉強するということだけではなく、その方法まで、公開するということ…本当に、いいのって感じてしまいました。
    ただ、一つ言いたいのは、この勉強があっている方と、そうでない方がおられるのは仕方ないと思うということです。
    来年、薬剤師国家試験を受けようと思っている者で、ちょっと立ち寄りました。

  • みなみ

    こんにちは(*^^*)
    とても面白くて、役に立つ記事ですね!
    何より、勉強が出来るのにそこに焦点を当てず、
    寿司屋のアルバイトの方が役に立つと仰ってることがかっこいいように思いました!

    研修医、頑張ってください⭐

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