救急を回る研修医必読 “外傷初期診療ガイドライン”を読んだ感想

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お久しぶりです。

次郎作こと布施田泰之です。

僕は現在、今いる病院「太田西ノ内病院」の研修の目玉である「救急・麻酔科」を回っています。

西ノ内病院ではなぜか、麻酔科が日中の救急車対応や3次救急を担当しており、特に外傷の対応に力を入れています。

なので、研修ではある日はオペの麻酔を担当したかと思えば、次の日は救急車対応に追われ、対応した患者が入院となれば病棟管理も行うようになります。

担当患者が増えてくると、麻酔をしながら病棟業務もこなさないといけないことがままあり、とても大変になるともっぱら噂でした。

しかし今は回っている研修医が多く、担当患者も少ないのである程度の忙しさでおさまってます笑

そんな研修をおくっていますが、郡山市近辺の外傷が集まってくる病院のため、大量の交通外傷が救急搬送されてきます。

そんな外傷患者を診る医療者が絶対読むべきと言われるガイドラインの感想を書きたいと思います。

 


“外傷初期診療ガイドライン 第5版”

・10段階評価

★★★★★★★★★☆

・読破 〆

・感想
これは研修医のうちに絶対読んでください!!!
 このガイドラインは、初期研修2年目まで読んでなかったことが恥ずかしくなった教科書No.1です。

最初の26ページに初期診療の総論、primary survey, secondary surveyの流れが説明されてますが、この部分だけでもいいので何回も読んでください。

一応外傷のガイドラインですが、救急対応・蘇生の基本も多く含まれています。

僕は、1年目に医科歯科で研修して外傷患者も診ていたはずなんですが、このガイドラインを全く読んでませんでした。

今思うと、わちゃわちゃ機敏に動く上級医たちの周りで、何も分からず採血したり画像のオーダーしたりしてただけだったんですね・・・笑

今回、今の病院では外傷患者がたくさんくると聞いて勉強しなおすと、ERに入ってくる外傷患者にすべきことがはっきりして対応に迷いがなくなるし、上の先生はかなり忠実にやっているんだなぁと一人で感心してました。

研修医は初期研修の間に、3次救急に触れないといけないカリキュラムとなっているので、その機会に絶対このガイドラインに目を通してください。

最初の26ページだけ読んで、あとは必要に応じて参考にするといいと思います。

こんなに読みやすく、大切な知識がスッと入ってくるガイドラインはこれだけです。これは日本外傷学会が出しているガイドラインですが、参考書としてのレベル(読みやすさ、分かりやすさ)も天下一品です。

なんだかんだ、小児外傷・妊婦外傷の項目まで大切な情報盛りだくさんで、とても面白かったです。

PS, SSもかなりあいまいだったし、FACTとか破傷風トキソイドの適応とか、ほぼ知らなかったなぁ・・・

 

 

久しぶりに、全国の研修医たちにも共有したいほどいい教科書・参考書に出会ったので、記事にしました。
では、今日は麻酔の勉強と論文でも読もうと思います。

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