休学して医学部に戻って気づいたこと

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こんばんわ、ケンジです。
先週の月曜日から学校に復学し、早くも無事に2週目の半ばとなりました。

このまま無事に国試合格までいくことを、誰よりも強く祈っております。

 

 

 

さてご存知の通り、ぼくは今年の4月から9月いっぱいを「半期休学」という形でお休みさせていただきました。

高校卒業から早10年ほど学生をやっておりますが、

実は一度も留年はしていない

という不思議な事実もありまして

 

 

 

そんなことはどうでも良いんですが、

今回の休学、

してよかったか、よくなかったかと聞かれれば

 

自信満々にはしてよかったと言えない

 

というなんとも中途半端な回答になってしまうと思います。

 

 

 

世界一周の旅に行けたことはきっと一生の思い出にはなるでしょう

しかし、国試と卒試の勉強に励んでいる元同級生を見ていると

自分も早く卒業したいなぁと羨ましく思う気持ちが結構あることに気が付きました。

 

 

 

まあでもそこは自分を責めてももう遅いので、

自分は医師免許を取るまでに11年かかる男だったということは生まれた時から決まっていたんだ

と思い聞かせて、のんびりやろうと思います。

 

 

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さて、休学後に久しぶりに病院で実習をさせていただいておりますが、

以前実習していた時には感じることのなかった感覚といいますか、

不思議に身の引き締まる思いをしたので、ここで話したいと思います。

 

 

 

 

(以下、決して休学を正当化するわけでも美化するわけでもございません)

なんといいますか、去年度までの在学時は

ぼくもなんとかギリギリ、ストレートで進級をしていて、

いわば、「医学」「医療現場」というものに対して、時間をかけてじっくりと

浴槽に垂らした墨汁が徐々に広がるように

馴染んでいきました。

 

もちろんこれが医学教育の意図するところでしょう。

 

 

比較的違和感がないまま医療現場にスッと入り込み、

実習生とは言え診療の一端を担っていました。

 

 

病院に出るものとして当たり前の義務かもしれませんが、

時間をかけて、診察の手技や患者さんとの対話について学びました。

 

その教育のおかげで、ぼくたちの実習はスムーズに進んだことと思います。

 

 

 

 

 

 

でも

 

 

でも、

 

 

あくまでもぼく個人の話ですが、

ぼくにとっては、その

「比較的違和感がないまま医療現場にスッと入り込み」

という部分はあまりよくなかったのかもしれません。

 

 

 

誤解のないように伝えるのは難しいのかもしれませんが、

 

ぼくは健康であって、決して病気ではないので

 

病気に苦しむ人しかいない病院という場所で、

なんの病気でもないぼくがなんの違和感もなく存在していたということは

そもそも少し変な状況だったんじゃないかなと思います。

 

 

 

これは、自分が健康であることの喜びを噛み締めるとか、病気だから辛いとかそんな話では全くなくて、

 

 

 

医療現場での経験もほとんどなく健康であるぼくが、なんの違和感も感じていなかったとすれば、

それは、徐々に医療現場に馴染んでいった結果というよりも、むしろ

錯覚に近いものだったんじゃないかなと感じています。

 

 

以前実習中のぼくは

すぐそばに病気に苦しむ患者さんがいても、

「病院だし、ましてやここは大学病院だし、大きな病気で苦しむ人がいても当たり前だよね」

とどこか感じていたと思います。

確かにそれ自体は事実なので、何とも言えないのですが、

 

 

なんだかその「当たり前だよね」の感覚が「患者さんの苦しみを理解している」こととごっちゃになって

結構患者さんに寄り添ってるような気分に勝手になっていたような気がします。

 

 

「一人の人としての患者さん、そしてその苦しみや感情」ということにフォーカスするのはとても難しいことなのに、それなりに出来ていた気になっていたような気がしました。

 

 

 

 

 

 

復学後1日目、ぼくは当然のように白衣を着て病院に出ましたが、

 

かなり緊張しました。

 

 

それは、久しぶりだった実習ということに加え、

 

 

「病気に苦しむ方だけがいる、病院という特殊な環境に急に放り込まれたから」

だったのでしょう。

 

 

はっきりと言って、違和感がものすごかったです。

 

 

でもその分、その特殊な環境にいるという状況をよくよく頭にとどめて置きながら頑張ろう

と感じることが出来ました。

 

 

上で述べた、「患者さんの苦しみとか感情にフォーカス」というのは客観的にまだまだ出来ることではありませんが、

 

 

まあなんとなく、休学して、時間を置いて病院に戻ったことで、

上で説明した「あるべき違和感」みたいなものに気がついた。

ということです。

 

 

 

内容があるようで、実は内容がないお話でした。

 

 

おしまい。

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COMMENTS

  • こんばんわ!
    このブログを2日3日前に発見し、最近ですが、読ませて頂いています!
    とても興味深い記事がたくさんあり、すばらしい考え方を持っているように感じ、向上心溢れる方々と思いました。
    もしよろしければ、私のブログにそちらのブログのリンクを貼らせて頂いてもよろしいでしょうか?!

    • 川良 健二

      Synergy804さん
      はじめまして、次郎作ブログの川良と申します。記事を読んでいただいてありがとうございます。
      そちらのブログも拝見させていただきました。特に「何のために働くか」という記事がお気に入りです。
      ブログに載せていただけるとのことでしたら、是非ともよろしくお願いします。

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