こんにちわケンジです。
前回のお話では、
・台湾の観光名所 九份に一人で行ったこと
・少しやるせなくなって、ジブリから逃げたこと
・せかいの黒胡椒を集めるという計画の一発目を無理矢理九份で実行しようとしたこと
などをお話いたしました。
さてどうなったのでしょうか。
雨、
風、
人、
千と千尋
全てから逃げるように、血眼になって黒胡椒を探します。
九份はもちろん、ジブリ映画「千と千尋の神隠し」の舞台として有名ですが、実際には、そこに大きな市場が広がっており、
暗がりを灯す赤いひかりに狭い道とひしめき合う小さな商店が相まって、さながら黄泉の世界を歩いているようでした。
そんな場所を血走った目で
歩きます、歩きます。
胡椒は…いえ、黒胡椒はありませんか?
…黒胡椒はありませんか?
ペーパーではありません…ペッパーはありませんか?ブラックのペッパーです…
いいえ、カラスミではありません、ブラックのペッパーです…
そうそう、台湾ではボラの卵巣を塩漬けにした珍味「カラスミ」が有名なのでした。どこのお店に行ってもあるのはカラスミ。
ちょっと惜しくてもジャスミン茶を扱う商店、蜂蜜を扱う商店などがある程度です。
黄泉の世界を1人で彷徨い、
来た道何度も引き返す
そこにあるのはカラスミ 蜂蜜
いくら探せど胡椒はないよ
男はつらいよ
ということで結局「せかいの黒胡椒」一発目達成とはならず、1人寂しく帰宅となりました。
うん、うん、自分がんばったよ?
結構楽しかったじゃん?
のんびり帰って、ゲストハウスで誰かと話そうよ
うん、うん、そうしよ?
そんな思いで帰りのバス停に向かうと、そこにはなんと長蛇の列。とても次に来る1台のバスで乗り切れるとは思えません。
どうしようかと考えていると、かすかに遠くから聞こえる声
…ー
…シー
…クシー、タクシー!
案の定ではありましたが、タクシーのサービスがあるようです。
しかし、台北市内まではなかなかの距離があります。
交渉してみると、海外ではよくある、人が何人か集まったら1台出発するタイプの乗り合い形式をとるタクシーのようです。
様子を伺っていると、このタクシーは基本的に4人集まったら出発していきます。
ここに至ってのこの形式、1人で行動をするぼくにとってはまさに
ピンチでありチャンス
1人でタクシーは高いしやはり無理、しかも周りにいるほとんどの人は2人組か4人組。自分を含めて4人組を作るのは難しくピンチ。
…しかしこの試練を乗り越えて一緒にタクシーに乗れば、誰か知らない人と友達になれるチャンス
どうするのか
バスを待って、楽で安寧な道を行くのか
人を探して話しかけて、勝利の道を歩むのか…
そんなことを考えていると、なんと奇跡の3人組おそらく日本人を発見しました。年代も大体同じくらいに見えます。
こういったお金の絡むやりとりを英語ではなく日本語で行えることはやはり好都合です。
いざ尋常に、勝負!!
Ken「あのーすみません、いまバス待ってるんですけど、乗れなそうですよね…なんか4人いたらタクシーシェア出来るらしいんですけど、ぼく1人で来てて(ハニカミ)、もし良かったら4人でタクシー乗りませんか?」
男「あー、ぼくたちもちょうどタクシー乗ろうかって話してて、お願いします」
勝負あり!!
決してフレンドリーな人ではなかったのですが、
うん、雨も降ってて寒いし、うん、うん
機嫌も少し悪くなるよね
ほら、タクシー暖かいでしょ?
話すなら、そこで、話そ?
と気を取り直して乗車しました。
Ken「3人で旅行っていうのも珍しいですねー?」
男性「そうですか?」
Ken「まあ、そうでもないですよね!(ハニカミ)」
Ken「ちなみに皆さん友達同士なんですかー?」
女性1「いえ、彼氏とお姉ちゃんです。」
つまりこの3人組の編成を整理しておくと、
男性
男性の彼女
その女性のお姉さん
という形になっていました。
でも、この編成、珍しくはないんだそうです。
Ken「ご出身は東京ですかー?」
男性「はい」
・
・
・
Ken「お姉さん、お疲れなんですかー?」
女性2「寒くて疲れちゃって。」
あれ、おかしいぞ、今はタクシーの中だ
体も寒けりゃ会話も寒い
マズイな、友達になれるのか…?
いや、待て、そもそもなんで部外者のおれが出しゃばってるんだ
ここは旧知の仲であろう3人に任せよう。
その会話が盛り上がった頃、ガヤとして会話に参加しよう。
今は見る時期
・
・
・
・
40分後
3人の間で交わされた会話、
0!
この3人、台北なのに雨だし寒いしで
多分喧嘩してたー!!!
勝負あり!!敗北!!
ということで寂しくゲストハウスに帰った夜でした。
次回は台湾最後の夜について書こうと思います。
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