ケンジです。
“徒歩で120キロ?! 過酷な聖地巡礼で見えたもの”
と称して徒歩で120キロ歩いた先に見えたものについて書いています。
今回は第5話です
(前回の第4話はこちら→“勝ち負けのない素晴らしい世界 〜過酷な聖地巡礼で見えたもの〜”
今回初めてご覧いただく方で、
なんで120キロも歩いたの?
そもそも歩いて聖地巡礼ってどういうこと?
と思った方は第1話からご覧下さい。
→“徒歩で120キロ?! 過酷な聖地巡礼で見えたもの 第1話”
今日は、少し聖地巡礼の細かい話から始めたいと思います。
この巡礼では行く先々に「アルベルゲ」と呼ばれる巡礼者専用の宿があり、
そこに、先にご紹介したクレデンシャル(巡礼許可証)を提示することで巡礼者のみが宿泊出来ます。
料金はほとんどどこでも10ユーロと安くなっています。
そしてアルベルゲ、レストランやカフェなどこういった施設ではスタンプラリーのような巡礼スタンプをもらうことができ、
これを行く先々で集めることで、最終的には
「ちゃんと歩きましたよ」
ということを証明しなければなりません。
ぼくのように「サリア」という街からスタートした場合には、一日に2個以上のスタンプを集める必要があります。
そもそもこの巡礼で、本当に正式なルートは900キロの道を1ヶ月以上かけて歩き続けるものだそうですが、
各々好きなところから始めても良いとされていて、
また巡礼証明を受けられる最低距離が100キロということなので、
教会まで112キロの「サリア」という町からスタートして、とりあえず巡礼証明書をもらおうという人が多いようです。
さて今回で3日目に突入です
―3日目
この日も朝8時にスタートしました。
体と荷物が一体化し、重いという感覚が消えるが、足は相変わらず激痛
段々と顔見知りになった人たちが増え、少し楽しくなる。
誰かを追いかけたり、追いついたりという目標があると楽しい
しかしそれはこの巡礼の本質ではない
自分を見つめる旅
下を向いて歩こう
この日スタートして2回目の休憩を、10キロ歩いたところでしていた時のことです。
ご覧のとおり、ぼくは一定の距離を歩いたところで、キリが良く休憩をとるタイプだったのですが、
もちろん常にベンチやテーブルなどがあるわけでもなく、この時も森の切り株に腰掛けて休憩をしていました。
他の大多数の人たちは、道中にあるカフェなどの位置が記された地図を持っていて、
その都度そういったカフェまで歩いて休憩をしているようでした。
ですから、ぼくのように切り株で休憩しているのを少し変に思ったのでしょう。
裸足になって足の裏の具合を心配していると
「大丈夫?!」
と道行く女性たちが声をかけてくれました。
「なんか処置する道具は持っているの?!まずウエットティッシュで清潔にして、このバンドエイド貼りなさい」
と優しくしてくれたのですが、少しすると通り過ぎて行く人の中から、野次馬的に集まってくる人がいて、
気付くと10人くらいの人だかりが出来ています。
足は確かに痛いけど
10人みんなを満足させられる大きなハプニングが起きたわけではないので
ちょっと恥ずかしくなってしまいました。
勢いで、
「めちゃめちゃ顔しかめて痛がってみようかな」
とか邪な考えが浮かんだんですけど、一応やめておきました。
あとは、最後の方になると
「大したことねえやん」
みたいな顔して通り過ぎていく人もいたんですけど、
なんか悲しかったです。
だれも悪くないんですけど、なんか悲しかったです。
「もっと心配してよ!」
みたいな感情が沸き起こってきたのですが、
20分ほどすると誰もいなくなり、
森の切り株に佇む裸足の男一人、
あぁ無情
ちょっと寂しさ補正で余計に寒くなったり痛くなったりしつつ、
気力を絞り出してさらに歩き始めたのでした。
残り37.5キロ
次に続きます。
第6話はこちら!
“スペインでまさかのプチサバイバル ~過酷な聖地巡礼 第6話~”
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