【3年目の医師が病院辞めて起業してみた】第10話 実は病院辞めたあとコンサルの内定も辞退した話③

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こんにちわ、サイト運営の川良です

今日の記事は川良が医師3年目で病院を辞めて起業した際の色々なノウハウを物語も交えて綴っていく企画の第10話です!

 第1話はこちら

 

この連載では、

 

医師が個人で起業するときに必要な知識や役立つノウハウ

 

になるべくフォーカスしながら、起業やビジネスに興味を持っている人たちの

「やってみたいけど・・・」「やってみよう!」

に変わる手助けになれば、という想いを込めて綴っていきます!

さて、第7話までの起業ノウハウ中心系の記事に引き続き

・第2話:会社の仕組みや作り方
・第3話:会社の保険や役員報酬
・第4~6話:ロゴ・HP・名刺の作り方

 

第8話,第9話では、後期研修が始まって3か月で転職活動を並行させていた話や、就職か起業かを決める前にまず病院退職を決めたこと、病院を退職してしたかったことなどの話をしました。

今回の第10話では、その続きとして、就職内定を辞退し起業を決めた時の話について書かせていただこうと思います!

就職かどうかは置いといてとりあえず起業

さて、BCGというコンサルティング会社から内定をいただき、ひとまず病院を退職しよう!という決心がついたのが、2019年11月のことでした。

この時点で、2020年4月以降のぼくが取り得るキャリアは2つあったことになります

①BCGに入社し、ビジネスのあれこれを蓄えた後に転職や起業をして自分のやりたいことに挑む

②BCGに入社せずに、いま自分のやりたいと思っていることに挑む

 

もちろん、②の選択肢をとって、自分のやりたいことに自由な気持ちで挑むことが出来れば言うことはありません

 

しかしながら、①の選択肢を捨てる決意をするのは簡単ではなく、色々な考えが頭を巡りました

 

苦労してゲットした内定で、一流と言われる会社で働きながら自分のビジネススキルを磨くことが出来る・・・

これまで一切ビジネス畑での経験がない中で起業をするよりは、一度、一流企業でスキルを磨いてからの方が成功確率がぐんとアップするのではないか・・・

一流と言われている企業で働いている自分に憧れもある・・・

「病院を退職する」という冒険をすでに働いているにもかかわらず、まだここで「企業に勤める」という安定になびこうとしている自分・・・

最終面接の時に、ぼくの目を光る眼差しで見つめながら「おめでとうございます」と言ってくれたとても魅力的な重役のかた・・・

 

判断の決めてとなる考えに至らなかったぼくは、とりあえず、判断を先送りすることにしたのでした

 

しかし「判断を先送りにする」とは歩みを止めるための選択ではなく、歩み続けるための選択でもありました

 

つまり、ぼくはここで、起業を先送りにするのではなく、

ひとまず起業して会社を走らせておいて、2020年2~3月頃の状況をみて判断すれば良い

と考えたのです

 

もしも、3月の時点で会社が全然うまくいかなくて、楽しくなかったら、その時は会社を解散か休眠させて就職すれば良い

もしも会社が軌道に乗って、とっても楽しかったらBCGの内定を辞退させてもらえば良い

とにかく今は、起業する選択をストップさせるのではなく、全力で走らせてみよう!

いま(2020年11月頃)判断するよりも、そっちの方が絶対に良い判断が出来る!

 

そう決めてからは急いで準備を進め、2020年12月には会社を設立したのでした

内定を辞退するという運命の選択

さて、会社を設立したのが2019年12月のこと、そして病院を退職したのが12月31日のことでした

2020年1月からは、ぼくの職業はがらっと変わり

勤務医→小さな会社の代表取締役

となったのです

 

そこから先は、コンサル転職のきっかけともなった「とある知り合い」の方に協力していただきながら、基本的なビジネススキルのイロハを学んだり、企業に営業をかけて見たり、奮闘を続けました

当時からやりたいと思っていて、事業立ち上げを目論んだものには以下のようなものがありました

・在宅医療プラットフォーム
 ―地域単位で在宅医療/福祉の24時間化を徹底する仕組みづくり

・在宅医療クリニックの立ち上げ
 ―プラットフォーマーになるだけではなく、自らもプレイヤーとなる

・病児保育
 ―自治体運営の「利用しづらい」病児保育を刷新し、「誰もが利用しやすい病児保育所」の設立

・初期研修病院サイトの立ち上げ
 ―そこで働く研修医からの「生の声」を全ての病院で掲載し、本当の意味で病院選びに役立つサイト

・医学書レビューサイトの立ちあげ
 ―当サイト

・医師の在宅バイト事業
 ―子育てに際して休業している医師たちにも、自宅で医師として働ける環境を提供する事業

・医師の人材紹介事業
 ―会社の収益基盤を作るために、自らが体験した「おいしいバイト」を知人たちに紹介して、病院から紹介料をもらう事業

・医師の引っ越しサポート事業
 ―日々の業務が忙しいにも関わらず医局人事で引っ越しが多発する医師のために、物件探しから提案・内覧・契約など全てをサポートする医師による医師のための不動産・引っ越し事業

 

もちろん、上記8個全てが同時に進んでいったわけではありませんが、常にいくつかのビジネスを磨き、営業し、提案していきました

そして2カ月間ほど必死に動いてみて、気が付くと、いくつかの事業では収益化の兆しが見えてきました

もちろん、2カ月間の過程の中で、「このビジネスは悪手だった」「営業してみたけど、先方の興味を惹けなかった」「今じゃないかもしれない」的なアイディアもあり、

残ったのは、「医学書レビューサイト」「在宅バイト事業」「医師の人材紹介事業」の3つでした

 

ちなみに、そもそも一番やりたかったことで、かつ病院を退職するきっかけとなった「在宅医療プラットフォーム」の設立については、「今じゃないけど、会社の基盤をしっかり作り、少なくとも1年以内にはトライする」的な位置づけに落ち着きました

2カ月くらい会社を走らせてみた結果、この頃になると医師が起業することの圧倒的な強みにも気付き、このまま会社を経営していくことに対する不安感は徐々に薄れていきました
(これについては具体的なノウハウとして、次話で書かせてもらいます!)

 

そしてなにより、

もしも、ここで会社を潰して就職したら、いま現在、事業として取り組んでいる社会の課題は解決され、自分に出来ることは無くなっているかもしれない(もちろん、それはそれで幸せなことですが)

もしも、ここで就職したら、「病院の中にいては成し遂げられないことを成し遂げる」という熱い想いが気付いた時には霧消しているかもしれない

そして、「将来何事かを成し遂げたい!」「そのための準備としてコンサル会社で地力をつけたい」とは言うものの、

そもそも、成し遂げたい事業(=在宅医療プラットフォーム)が目の前に転がっているじゃないか!!

 

ハッとしてそう気付き、そこから先はあまり深く考えることなく、自然な流れで内定を辞退させていただき、このまま会社を走らせ続ける判断をしたのでした

 

振り返れば2019年12月、企業からいただいた内定を留保しつつ、会社を設立し、一時期は勤務医を続けながらも同時に運営しました

がむしゃらに会社を運営していましたが、気が付くと、「就職するのか」「会社運営を続けるのか」常に頭のどこかで迷い続けた3か月間でした

上にあるような決め手となる考えは、書いてしまえばすごくシンプルで、なんでその考えに至るまでにそこまで時間がかかったのか分かりませんが、とにかくとっても悩んだことだけは鮮明に覚えています

そして「会社運営をがむしゃらに」とは言いつつも、いつもどこかで気になっていた自分の将来について、決断を下してからはとても清々しい気持ちになり、何かが吹っ切れたような気がしました

もちろん、その判断は今でも全く後悔していません

もしも、後悔するような瞬間がこの先あるとしても、その後悔は、それ以降の努力によって打ち消すことが可能だと思っています

物事の良し悪しを判断するのは、結局、結果論でしかないので、後悔しそうな瞬間が来たら、努力してがむしゃらに走って、その先の未来を無理やり変えて、結果オーライを生み出し続ければ良いんだと思います

次回予告

さて、だいぶエピソードが取っ散らかってきましたが、

↑でも書いた通り、次回は医師が起業する上での圧倒的な強みについて、またぼくがどのように事業を立ち上げ収益化に繋げていったかということについて、具体的に綴っていこうと思います!

それでは今回はこれにて!

 

 

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