【3年目の医師が病院辞めて起業してみた】第12話 医師の起業は最強と言いながらたった3か月で潰れた話

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こんにちわ、サイト運営の川良です

今日の記事は川良が医師3年目で病院を辞めて起業した際の色々なノウハウを物語も交えて綴っていく企画の第10話です。

 第1話はこちら

この連載では、

医師が個人で起業するときに必要な知識や役立つノウハウ

になるべくフォーカスしながら、起業やビジネスに興味を持っている人たちの

「やってみたいけど・・・」「やってみよう!」

に変わる手助けになれば、という想いを込めて綴っていきます。

さて、なんだかんだで11話まで書いた起業物語を目次的に整理してみると

・第2話:会社の仕組みや作り方
・第3話:会社の保険や役員報酬
・第4~7話:ロゴ・HP・名刺の作り方
・第8~10話:実は病院辞めたあとコンサルの内定も辞退した話
・第11話:医師が起業することの果てしない3つの強み

ざっとこんな感じになりました。

 

今回の第12話では、前回の予告で書かせていただいた通り、

「医師の起業は強い」とか言ってたくせに、設立3か月で会社を潰した話について書かせていただきます!笑

それでは今回は笑い話としてご覧ください!笑

 

最強の起業が潰れた理由は人間関係

 改めて、今回の第12話では「医師の起業は最強」と謳っておきながら、ぼくが起業3か月で1つ目の会社を潰してしまった話をさせていただこうと思います!笑

 

 ずばり、私が起業3か月で会社を潰してしまった理由は「人間関係」です!

 

 創業者の間で揉めに揉めて、会社運営どころではなくなったので、会社を潰さざるを得なくなってしまいました。

 もちろん、第11話でお伝えした最強メソッドを使いながら、会社自体の成績は3か月で早くも軌道に乗りかけていました。

 ラッキーパンチではあったものの、大手企業との契約をいただいたりして、会社としてはいいムードだったはずでした。

 

 しかしながら・・・会社登記の手続きに苦労したことも、人材紹介の事業を行うために苦労して取得した事業許可も、少なからず使ったこれまでの諸経費も・・・

 全て「一旦リセットした方がマシ」と思えるほどに揉めてしまった結果が「3か月で倒産」だったのです。

 

起業する時のメンバーは3人だった

 実は、私が2019年12月に設立した会社の実質的な創業者は3人でした。

 1人は、学生時代から「将来一緒に社会の役に立つ何かをしよう!」と言い続けていた大学時代からの同級生医師。

 もう1人は、コンサルティング業界に身を置く、かねてからの先輩でした。

 

 そもそも、私が起業をしようと思ったきっかけを作ってくれたり、起業の後押しをしてくれたのが、この先輩だったこと、また起業当時、私にビジネスのスキルが全くなかったことから、自然と事業に参画してくれるという経緯を辿りました。

 始めのうちは、基本的なビジネスマナーやスキルのアドバイスを受けながら、順調に事業の企画・営業・業務をこなしていました。

 大手企業が契約を決めてくれたのも、この時期のことでした。

 しかし、我々医師が順調に事業をこなしていると、徐々に関係性の雲行きが怪しくなっていきました。

 

 先輩は特に、企画発案で抜群の能力を見せた同級生医師に対して、やや理不尽な態度をとるようになっていきました。

 日を追うごとにその理不尽な態度は程度を増していき、彼の行動を根拠なく否定したり、アイデアに制限をかけたりするようになっていきました。

 彼にのびのびと動いてもらった方が明らかに会社の利益に繋がると思っていた私は、それに対して強い違和感を覚えるようになりました。

 以前は健全に議論出来ていたミーティングも、何かにつけてこちらの意見が反対され、その理由が全く理解できない不健全なものになってしまいました。

 

 結局、先輩は上役としての自分の範疇外で物事を進むことに耐えられなかったのかもしれません。

 上役としての自分を保つために、同級生医師や私の行動を否定し、相対的に自分の地位を上げようとしていたのかもしれません。

 そして、そんな不安定な3人の関係が1か月ほど続いたある日、決定的な出来事が起きたのでした。

 

運命の密室会議

 この日は、いつものように3人で早朝ミーティングを行っていました。

 その日も、例のごとくミーティングは紛糾し、何も決まらないまま、同級生医師が勤務のため早抜けをしました。

 その日のミーティングは、たまたま会議室を借りて行っていたため、部屋に私と先輩だけが取り残されました。

 

 私としてはこのまま議論を続けてもあまり意味はないと思い、その場から立ち去ろうとしたのですが、先輩はそれを許しませんでした。

 明らかに関係性が悪化している中、何とか私とだけでも関係性改善の糸口を探ろうとしてくれたのかもしれません。

 部屋を出ようとした私を、先輩は強く引き止めました。

 

 しかしながら、これまでの経緯に加え、ここで強く引き止められたことをきっかけに、私の中で関係性を改善させようという気持ちがパタリと無くなってしまいました。

 

 依然として帰ろうとする私を先輩が引き止め、最終的には取っ組み合いの相撲のような形になりながら、命からがら部屋を出て帰路につきました。

 この出来事があって以降、我々同級生2人は会社の解散を考え、具体的な行動に移していったのでした。

 正直な気持ちとして、複数人で会社を経営している以上、どこかで何かの揉め事はあるだろうと覚悟していましたが、タイミングの速さも、揉め事の規模も想像以上のものに襲われたという感覚でした。

 

次回予告

 2019年の冬ごろ、起業前に「3人で起業すること」を知人らに伝えると、「それって大丈夫?揉めたりしないの?」と良く言われました。

 その疑問に対して、今なら自信を持ってお答えできます。

 

正解は「揉める!」でした!(笑)。

 

 もちろん、同級生医師との2人の関係は今でも良好に続いており、安全に会社を運営しているので、「複数人=揉める」という図式が皆さんに刷り込まれてしまうことは、全く本望ではありません。

 しかしながら、今回、一連の出来事で学んだことは、当たり前のことですが、

 

「一緒に会社を経営する仲間選びは慎重に」

 

ということでした。

 せっかく医師という資格を活かして、倒産することのない(または倒産してもダメージが少ない)「最強の起業」をしても、一緒に組む人次第ではその強みも台無しになってしまいます。

 では、もしも今後複数人での起業を考えている方がいるとして、どのようなことに気を付けて仲間選びをすれば良いでしょうか?

 次話では仲間選びの際にとっても大事な“感情論”について書いていこうと思います!

それでは今回はこれにて!

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